Washington Wizards v San Antonio Spurs
SAN ANTONIO, TX - OCTOBER 26: Davis Bertans #42 high fives teammate Bradley Beal #3 of the Washington Wizards during a game against the San Antonio Spurs on October 26, 2019 at the AT&T Center in San Antonio, Texas.
Logan Riely

シーズンが再開するウィザーズの注目スタッツ

フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにて、7月31日から22チームでNBAシーズンが再開する方向で動いている。ウィザーズはシーズン前の予想を上回る結果を出していたシーズンを、完遂させることができる。

育成が主な焦点だった今季は、ブラッドリー・ビールが歴史的なシーズンを送り、新しい選手たちが見せた意外な活躍なども目立った。22歳以下の選手が7人もいるロスターで、ウィザーズはシーズン残り8試合でプレイオフ争いに残っているのだ。

オーランド・マジックとブルックリン・ネッツを追うウィザーズの順位に多くが注目することとなるだろうが、平均得点、3ポイント成功数、リーグのベストベンチ争い、歴史的なフリースロー成功率など、実はいくつか大きな記録達成がかかっている。最後の8試合で、注目すべきスタッツを紹介しよう。

ブラッドリー・ビールの平均得点数

現段階でビールは平均30.5得点を記録しており、リーグで平均30.0得点を超えているのは彼とジェームズ・ハーデン(34.4)のみだ。速いペースのオフェンスや、3ポイント試投数が多い現代NBAにおいても、平均30得点を超えるのは偉業と言える。3シーズン連続で達成しているハーデンを除くと、ここ30シーズンでわずか10選手しか達成していない。

ビールはあらゆる形で得点を重ねている。ジョン・ウォールの離脱と、ロスターに多くの若手選手がいることから、彼のユーセッジ(使用率)は跳ね上がっている。多くを要求されながらも、彼はそれに答え続けているのだ。3ポイント成功数(3.0)と試投数(8.4)でキャリア最多を記録しているのに加え、ビールはなるべく楽な形で得点を獲得することに集中している。2ポイント成功率は51.5%を記録しており、フリースロー成功率はキャリア最多となる84.2%で、試投数の8.0本はこれまでのキャリア最多よりも2.5本も多い。

『Elias Sports Bureau』によると、ビールが残り8試合全てに出場した場合、平均26.1得点以上を維持すればシーズン30.0得点以上を達成することになる。対戦相手は全てプレイオフに出場できるレベルのチームであることから、厳しいチャレンジとなるだろう。

しかしこのチャレンジと共に、チャンスも訪れる。もし彼がただ維持するのではなく、平均得点をさらに高めた場合、チームの創設年に記録されたチーム記録を破ることができるのだ。1961-62シーズンにウォルト・ベラミーが記録したチーム記録を、ビールはわずか1.1得点で追っている状態だ。『Elias Sports Bureau』によると、58年間破られていないこの記録を上回るためには、残り8試合で平均39.1得点を記録しなければならない。

ダービス・ベルターンスの3ポイント記録

リーグが停止した時点で、ベルターンスはちょうど200本の3ポイントショットを成功させていた。これはリーグ7位で、控え選手としてはリーグトップの数字だ。リーグ4位となる1試合平均3.7本の3Pショットを決めており、100ポゼッション平均での5.9本はマイアミ・ヒートのダンカン・ロビンソンに次いで2位。“ラトビアン・レーザー”として知られるベルターンスは、リーグ停止までの最後の6試合で全て3本以上3Pショットを成功させている。そのうちの2試合では8本も決めており、今季複数試合で3Pショットを8本以上決めているのは彼を含めてわずか9人しかいない。

残り8試合で、彼は歴史を塗り替えるチャンスがある。3Pショットをあと24本決めれば、ビールが2016-17シーズンに作った1シーズンでのチーム記録(223本)を破ることができる。その年、ビールは77試合に出場し、1試合平均2.9本の3Pショットを決めた。これまで平均3.0本以上3Pショットを決めた選手はウィザーズ史上おらず、これは簡単に破ることとなりそうだ。もしベルターンスがビールのシーズン記録を破ったとすれば、それは最大62試合での達成となる。

シューターとして歴史的なシーズンを送っているベルターンスだが、控えとしての活躍と考えれば、トップに立つ可能性もある。今季は4試合以外全て控えとして出場している。ベンチからの出場で彼は25試合で4本以上の3Pショットを決めており、あと3試合で新たなNBA記録を樹立することとなる。

彼のロングレンジからのシュート力は今季の大きな武器となっていたが、実際に数字も歴史的だ。現在の成功率は42.4%で、このままいけば、1試合平均8.5本以上の3Pショットを試投しながら成功率40.0%を超えるのは、リーグ史上わずか2人目となる。

ウィザーズベンチ

ビールの素晴らしい活躍が多くのスポットライトを浴びた今季だが、ウィザーズの層の厚さはチームの秘密兵器となっていた。ウィザーズには平均10.0得点以上を記録している選手が8選手おり、これはリーグトップタイ。シーズンが進むにつれチーム状況がたびたび変わるなかで、多くの選手が複数の役割をこなしてきたチームの柔軟性の現れだ。

現在、ベンチの平均得点はリーグトップであるクリッパーズの51.5得点に次いで2位の49.6得点。そして3位のピストンズ(46.0)を大きく引き離している。『Elias Sports Bureau』によると、もしクリッパーズが残りの8試合でベンチ平均51.5得点を維持した場合、ウィザーズベンチがそれを上回るには平均67.1得点を記録する必要がある。

ウィザーズベンチは今季ずっと安定しており、あらゆるポジションで多くのけが人が出ていた1月上旬には、大きな活躍を見せた。同期間中、控え陣は4試合で80得点、57得点、76得点、92得点と大きく貢献した。1月4日(日本時間5日)のデンバー・ナゲッツ戦で記録した92得点は、リーグが先発選手とベンチ選手のスタッツを集計するようになった1970-71シーズン以降2番目に高く、1977年にウォリアーズベンチが94得点を記録して以来最多だ(『Elias Sports Bureau』調べ)。

ビールの得点力、プレイメイク能力、効率性

ウォール不在のなか得点力が上がっているビールだが、同時にこれまでよりもボールを持ってオフェンスを生み出すことも求められている。平均アシスト(6.1)とアシスト率(29.1%)でキャリア最多を記録するなど明らかにこの要求に応えているなか、得点力(平均30.5得点)と効率性(フィールドゴール成功率45.5%)も落ちていないのだ。

もしビールが平均30.0得点、6.0アシスト、FG成功率45.0%を維持することができれば、1990-91シーズン以来わずか5人目となり、2015-16シーズンから数えれば1人目の選手となる。ほかに達成している4選手はマイケル・ジョーダン、レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、ステフィン・カリーだ。

八村塁のルーキーシーズン

NBAドラフト2019にて全体9位で指名された八村塁は、まさにチームがこの辺りの順位で指名する選手に求めるような結果を残している。シーズン半ばに23試合欠場したことを除けば、八村は全試合で先発出場しており、常に安定した結果を出している。出場した41試合中30試合で二桁得点を記録しており、平均出場時間はビールに次いで2番目に長い。

次の8試合で、八村はデビューシーズンを近年のチーム史において屈指のものとして固めるチャンスがある。現在八村が記録している平均13.4得点は、ウィザーズのルーキーとしては2001-02シーズンから数えると4番目に高い数字で、2012-13シーズンにビールが記録した13.9得点と比較してわずか0.5得点少ないだけだ。ビールを抜くためには、最後の8試合で平均16.6得点を記録する必要がある。

得点力に加えて、八村のリバウンド力も注目したい。最後の8試合で八村はルーキーの中でリバウンド王になることができるのだ。現在40試合以上に出場したルーキーの間で、八村はトップとなる平均6.0リバウンドを記録し、メンフィス・グリズリーズのブランドン・クラークが平均5.8本で追っている状態だ。ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは平均6.7リバウンドを記録しているが、彼は19試合にしか出場していない。

ビールの40得点ゲーム

今季のビールの得点は非常に安定しており、21試合連続で25得点以上を記録している。これはチーム記録であり、ここ10年のNBAでは2番目に長い記録だ。82試合もあれば、山あり谷ありとなるのが通常だが、今季のビールにはその谷がほとんどなく、山が目立っていた。

2月下旬には2試合連続で50得点以上を記録するなど、今季は10試合で40得点以上を記録している。これは1シーズンの記録としてはチーム史上3番目に多い数字で、残り8試合でそれを1番目にすることもまだ可能だ。あと1試合40得点以上を記録すれば、2位のギルバート・アリーナス(2005-06)とバーナード・キング(1990-91)と並び、2試合以上で1位のウォルト・ベラミー(1961-62)と並ぶ。

チームのフリースロー成功率

今季のウィザーズがオフェンスで結果を出している大きな要素として、フリースローを多く獲得していることが挙げられる。平均フリースロー成功数(19.5)と試投数(24.8)でウィザーズはリーグ6位にランクインしている。そしてオーランドでレギュラーシーズン終盤を迎えるなか、ウィザーズはフリースロー成功率でチーム記録更新を狙っている。現在の78.7%は2016-17シーズンに記録したチーム記録の78.4%をわずかに超えているのだ。 <提供>NBA Japan

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