冷静と安定でル-キー有数のシーズンを送ってきた八村塁

シーズン停止まで1試合平均13.4得点、6.0リバウンドという記録を残していたワシントン・ウィザーズの八村塁は、オーランドでのシーズン再開に向けて成長している。八村の周辺で多くの時間を一緒に過ごしているチームメイトたちやコーチたちに聞いてみると、彼らは驚いているようだ。八村の生産性に、ではない。彼がオールルーキー選出にもふさわしいという事実に、だ。

スコット・ブルックス・ヘッドコーチは、八村について「7、8年目のベテランみたいだ」と話していた。

ブラッドリー・ビールは「彼は落ち着いているよ」と述べていた。

「浮き沈みがないんだ。このスポーツを見ている外部の人は、彼のそういうところが分かると思う。1年目にしては、彼は非常に落ち着き払っているんだ」。

2019年のドラフトで全体9位指名された八村に関する前述のブルックスHCの発言は、12月のものだ。ビールのコメントは11月。ウィザーズの練習施設に初めて足を踏み入れたその日から、八村は精神的な観点で彼がチームにもたらしたことで、チームメイトたちやコーチ、スタッフを驚かせてきた。その年齢に見合わない安定感と一貫性を示してきたのだ。

今季出場した41試合のうち、八村は31試合で二桁得点、27試合で5リバウンド以上をマークしている。ウィザーズは試合のたびに、新人の彼から何を引き出せるかを理解していった。コートの複数の場所から得点でき、リバウンドをつかむ能力を持ち、トランジションでボールをプッシュして、攻守両面で多才なのだ。

スタッツで言えば、今季の八村は最も優れた新人の部類に入る。平均13.4得点は新人で6位。6.0リバウンドは、規定数以上出場した1年目の選手でトップだ。八村を上回るのは、19試合出場にとどまっているニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンだけである。

これまでの八村のシーズンは、球団史上でも有数のものだ。平均13.4得点は、2001-02シーズン以降のウィザーズの新人として4位。2012-13シーズンにビールが記録した13.9得点に、わずか0.5得点差でしかない。オーランドでの8試合のシーディングゲームすべてに出場した場合、八村がビールの記録を上回るには、平均16.6得点が必要となる。

ただ、チームメイトたちが何よりも称賛している八村の貢献は、スタッツとは関係ない。

シーズン停止前の最後の一戦、ニューヨーク・ニックスに勝利した3月10日(日本時間11日)の試合後、ビールは「彼とほかの多くの若手との違いは、彼はハードにプレイすることができる。その心配がまったくない」と話している。

「ハードにプレイさせるのに叱咤する必要がまったくないんだ。これは素晴らしいことだと思う。ハードワークすれば、スキルはついてくるからね。スタートした時から彼がどんどん良くなっていったことは、僕たち全員が同意できると思う」。

ドラフトで10位以内に指名された選手として、八村はまさにチームが求めていることをもたらした。存在感だ。今季の彼は健康だった時にすべての試合で先発出場している。平均プレイ時間はビールに次ぐ数字だ。ブルックスHCは、適切なプレイをしているからこそ、八村がそれだけのプレイ時間を手にしてきたと話している。

ブルックスHCは「彼は勝者だよ」と述べた。

「彼はとにかく適切なやり方でプレイしている。ハードに、チームのためにプレイしているんだ。スタッツを狙ったりはしていない。彼はただ競い、さらなる向上を望んでいるんだよ。自分には学ぶことがたくさんあると分かっていて、吸収しているのさ。向上を望んでいる」。

オーランドでも、八村が学び、向上するための時間はたくさんあるだろう。ビールとダービス・ベルターンスが不在なだけに、各選手が出場時間と得点の双方で大きな穴を埋めなければならない。そして、より責任を担っていく最初の候補者が八村だ。

ブルックスHCは、オーランドでのメディア対応の中で「塁が改善を続け、毎日向上し、彼が持つ職人のメンタリティーを保ってくれるのを望む」と話した。

「彼には成長するための素晴らしい土台がある。毎日仕事をしようとしている。(ビール不在で)全員が適応しなければならない。ブラッド(ビール)がいないことで、塁には成長するための時期となる。だが、彼はうまくやってくれると思うよ」。 <翻訳提供>NBA Japan

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