シャキール・オニールのキャブス移籍の噂が流れたのは、NBAファイナルの頃だったか。
顔見知りの記者らは一様に首を傾げ、「まさか」と呟く。
誰もが、「場当たり的な補強ではダメ。レブロン・ジェイムスをキープするためにも、キャブスには根本的な改革が求められる」などと話していた。結局それが現実となると、他のトレードの引き金ともなり、ドラフトを挟んで次々に大きな話がまとまった。
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レブロンと頂点を目指すこととなったシャック。
Jennifer Pottheiser /NBAE/Getty Images
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まさか、これだけ多くのオールスタークラスの選手が移籍するとは、昨シーズンが終了した時誰も予想していなかったのではないか。
原因はドラフトの即戦力不足、来夏のフリーエージェント選手が豊富なことなど、複数の要素が絡んでいると考えられる。ここでひとまず、その動きをまとめてみた。
すでに広く報道されているように、シャックがサンズからキャブスへ。リチャード・ジェファーソンがバックスからスパーズへ。ネッツのビンス・カーターも、トレードでマジックに移籍した。
キャブスはセンターの補強が急務となり、その力には陰りが見えるものの、シャックに白羽の矢を立てた。
ジェファーソンとカーターはそれぞれスパーズ、マジックの得点力不足を補う役割を期待されている。カーターを放出したネッツは資金不足に悩んでおり、年棒を整理して今季終了後にFA(フリーエージェント)となるレブロン・ジェイムス(キャブス)を狙うつもりか。
FAではトレイシー・マグレディとヤオ・ミンの怪我で、結果的に昨季のロケッツを支えたロン・アーテストがレイカーズに移籍。入れ替わって、レイカーズの優勝を支えたトレバー・アリーザがロケッツと契約している。
その他にも、入団以来ブルズで5年間プレーしたベン・ゴードンがピストンズへ。また、ピストンズの黄金期のキープレイヤーだったラシード・ウォーレスがセルティックスに移籍したりしている。
彼らをAクラスと位置づければ、次に続くBクラスも、動きが活発。
ボブキャッツは、2004−2005シーズンに新人王を受賞したエメカ・オカフォーをホーネッツにトレードし、タイソン・チャンドラーを獲得。
シクサーズからFAとなったアンドレ・ミラーはブレイザーズと契約し、アントニオ・マクダイスはスペーズへ、ドリュー・グッデンはマーベリックスへそれぞれ移籍している。
忙しかったのは、クェンティン・リチャードソン。まず6月25日、ニックスからグリズリーズへ、ダーコ・ミラチッチとのトレードで移籍。数週間後の7月17日、ザック・ランドルフとのトレードで古巣のクリッパーズに戻ったものの、その3日後にはティンバーウルブスにトレードされている。
残留組はブレイザーズのブランドン・ロイ、ホークスのマイク・ビビィ、マービン・ウィリアムス、マーベリックスのジェイソン・キッド、レイカーズのラマー・オドムら。
ブレイザーズはロイと5年契約を結び、長期的なチーム構成に目処がたった。ホークスも、力をつけてきたチームにおいて、それをリーダーとして支えたビビィー、また、成長著しいウィリアムスとの再契約に成功し、コアプレイヤーの確保に成功した。オドムの残留がレイカーズにもたらす意味については、触れるまでもないだろう。
さて、ここまではトレードにしろ、残留にしろ、2009−2010シーズンの所属先の決まっている選手に触れてきたが、未契約の選手の中にも注目選手はいる。
その筆頭はアレン・アイバーソンだろうが、スラムダンクコンテストを沸かせたネイト・ロビンソン、デビッド・リー(ともにニックスの制限付きFA)、キングスのボビー・ジャクソンらも就職活動中だ。
前盛時のスピードはないものの、集客が期待出来ることからやはりアイバーソンは人気。これまでクリッパーズ、グリズリーズ、ヒートがオファーしたと伝えられる。ただ、年数にしても金額にしても、アイバーソンにとっては魅力的ではないよう。ゆえに、決めかねているようだ。
ところで、来季の夏は、ビッグネームが揃ってFAになることに冒頭で触れたが、契約を早期で終了させてFAになる権利を持つ選手まで含めると、これだけのスーパースターが一斉にフリーとなる。
※タイプ A=選手オプション B=早期契約終了オプション
レブロン・ジェイムス(A):キャブス
ドウェイン・ウェイド(A):ヒート
クリス・ボッシュ(A):ラプターズ
ダーク・ノビツキー(B):マーベリックス
ヤオ・ミン(B):ロケッツ
ポール・ピアース(B):セルティックス
アマレ・スタウドマイヤー(B):サンズ
また、制限付きFAとなるのは、以下の選手。
レイジャン・ロンド:(セルティックス)
ラマーカス・オードリッジ:(トレイルブレイザーズ)
ルーディ・ゲイ:(グリズリーズ)
ルイス・スコラ:(ロケッツ)
タイラス・トーマス:(ブルズ)
ルーニー・ブリュワー:(ジャズ)
これだけの選手と契約チャンスが生まれるだけに、今年は来季を見据えた動きが目立つという一面は否定できない。
ちなみに再来年は、トニー・パーカ、ティム・ダンカン(ともにスパーズ)、パウ・ガソル(レイカーズ)、テイショーン・プリンス(ピストンズ)らがFAとなるが、来季に比べればやや質、量ともに劣る。よって、各チームは来年の夏をじっと睨むのである。


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