NBA ウィークリー・リキャップ:ウェスタン・カンファレンス
サウスウェスト・ディビジョン (2月11日〜2月24日)
by Mayumi Nakamura

1位 サンアントニオ・スパーズ
(第16-17週5勝0敗、通算37勝17敗)

先週のプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞したマヌー・ジノビリーの活躍に、現在のスパーズの強さがすべて表れている。それに加えてトニー・パーカーが復帰。さらにトレードでデイモン・スターダマイヤーに続いて、センターのカート・トーマスまで獲得。ソニックスに放出したブレント・バリーが解雇になり、戻る可能性もある。ここ10戦で9勝をあげ、ディビジョン首位に返り咲いた今、いよいよ本命登場となったのかもしれない。11日のトロントでのラプターズ戦では、第2Qの20点リードを第4Q残り1分20秒には3点差まで追い上げられたが、93-88と突き放して勝利。ジノビリーが34得点、キャリハイの15リバウンド、6アシスト、ティム・ダンカンも22得点、13リバウンドと奮起した。13日のクリーブランドのキャバリアーズ戦でもジノビリーが第4Qに4本すべての3ポイントを決めて18得点、全体でもシーズンハイの46得点をあげて112-105の逆転勝利に牽引。23得点、13リバウンドを記録したダンカンも「マヌーが自分のチームにいてくれて嬉しい。リズムに乗ると信じられないプレイを続ける」と、昨シーズン優勝を決めたコートで話した。オールスターでは先発の常連のダンカンが4得点、9リバウンドと活躍したが、ジノビリーがなぜ選ばれなかったのかという疑問がささやかれた。ロード9戦を6勝3敗で終えて戻った19日のホームのボブキャッツ戦でも、オールスター・ブレイクのサビを落とすのには2Qしかかからず、85-65と今季最低点に抑えて勝利。21日のミネソタでのウルブズ戦では足首を損傷して3週間休んだパーカーが復帰。途中出場で8得点をあげれば、ダンカンも24得点、14リバウンドといつもの活躍を見せた。そしてまたも44得点と爆発したジノビリーが、残り6.2秒にランディ・フォイの上からジャンパーを決めて100-99の大逆転勝利に導いた。23日のホームのホーネッツ戦でもダンカンが25得点、11リバウンドと働いたのに加えて、ジノビリーが30得点、キャリアハイの12アシストと気を吐き、98-89の勝利に牽引。ホーネッツと並んでディビジョン1位に返り咲いた。ここ5ゲームで平均34.4得点を記録したジノビリーに対して、7個のチャンピオンリングを持つロバート・オーリーも、「プレイヤー・オブ・ザ・マンスにふさわしい働きをしている。マヌーがいなかったら5、6連敗していたのではないかと思う」と改めて感嘆した。今週の4戦のうち、キッドの加わった28日のマーべリックス戦をいかに戦うかが注目される。

 
 
「味方のゲームを簡単にさせること」を課題にプレイオフまでに新チームで巻き返しを図りたいキッド。
Tim Heitman/NBAE/Getty Images
2位ニューオーリンズ・ホーネッツ
(第16-17週3勝2敗、通算37勝17敗、ゲーム差0.0)

オールスター後にディビジョン内の2つのライバルとの戦いに敗れて3勝2敗となったため、第13週(1月27日)にマーべリックスから奪った首位の座を、同率ながらスパーズに明け渡した。そしてオールスター前にサンズから奪ったウェスト首位の座もレイカーズに奪われた。12日のシカゴでのブルズ戦ではその前のグリズリーズ戦でわずか2得点に終わったクリス・ポールが25得点、14アシストと復活。デイビッド・ウェストも27得点、タイソン・チャンドラーも古巣相手に16リバウンドを記録して100-86と勝利した。13日のミルウォーキーのバックス戦は大接戦となったが、ポールが21得点をあげ、チャンドラー(15得点、16リバウンド)のスクリーンを抜けたペジャ・ストヤコビッチ(17得点)が、残り15秒に3ポイントを決めて111-107の勝利をもたらした。1月から16勝4敗で乗り切って36勝15敗とし、サンズとゲーム差なしながら、遂にウェスト首位に復帰。最高の形で地元ニューオーリンズでのオールスターを開催した。バイロン・スコットがウェストチームのHCを務め、ポールが16得点、14アシスト、ウェストも6得点、4アシストと活躍して、地元のファンを喜ばせた。そして20日のマーベリックス戦ではポールがホームのファンから‘MVP‘の掛け声を聞きながら、31得点、11アシスト、キャリアハイの9スティールと奮起。ストヤコビッチも3本の3ポイントで18得点、ボビー・ジャクソンも5本の3を決めて17得点、ウェストも18得点をあげて104-93と一蹴。5連勝を飾った。だが破竹の10連勝を続けるロケッツを迎えた22日の試合では、チャンドラーが高さでヤオ・ミンに太刀打ちできず9得点、5リバウンドに終わり、ウェストが20得点、ポールも14得点、11アシストと健闘したが80-100と大敗をくらった。翌23日のサンアントニオでのスパーズ戦も、第3Q終盤の17点差を、第4Q残り7分5秒には78-78の同点に追い上げたが、ジノビリーの活躍の前に89-98と敗退に終わった。今週はホームでの3戦となるが、ウィザーズ、サンズ、ジャズ戦と厳しい日程が続き、踏ん張りどころとなる。

3位 ダラス・マーベリックス
(第16-17週3勝3敗、通算37勝19敗、ゲーム差1.0)

3勝3敗の五分に終わったため、ディビジョンでは3位、ウェスト全体でも6位に落ちたが、19日には遂にジェイソン・キッドを獲得。2度のファイナル進出経験を持つキッドに悲願の優勝の期待を託すことになった。11日のフィラデルフィアでのシクサーズ戦では前半は53-50とリードしたが、後半をわずか23点に抑えられて76-84とあえなく敗退。ホームに戻った13日のブレイザーズ戦では、ジョッシュ・ハワード(背中痛)、デビン・ハリス(足首)、ジェリー・スタックハウス(ハムストリング)と怪我人が相次いだが、ダーク・ノビツキーがシーズンハイの37得点、ジェイソン・テリーも24得点と奮闘して96-76と勝利。ホーム10連勝を飾った。オールスターで13得点をあげたノビツキーが、20日のニューオーリンズでのホーネッツ戦でも31得点をマーク。テリーも14得点、エリック・ダンピアーも11得点をあげたが、ポールの活躍の前に、8得点、5アシストに終わったキッドのデビュー戦を93-104と落とし、勝利で飾ることはできなかった。だが22日のメンフィスでのグリズリーズ戦では、キッドが15アシストを記録してフロアーリーダーの実力を発揮。ノビッツキーも27得点、テリーも22得点をあげて98-83と完勝した。24日のミネソタでのウルブズ戦でも、まずパスをというキッドの考えは変わらず、シーズンハイタイの17アシストに12得点をマーク。ノビッツキーも29得点、テリーも20得点、ハワードも14得点をあげて99-83と勝利。「自分の仕事はオープンな選手を見つけて、できるだけゲームを簡単にさせること」と語るキッドに、「キッドは通らないと思えるところにも通す。とても楽しい」とノビッツキー。エイブリー・ジョンソンHCも「我々は勝利に導いてくれるオールスター・ポイントガードを手に入れた」と期待する。だが今週の4戦にはスパーズ、レイカーズと首位争いでしのぎを削る2チームとの対戦があり、両方に勝てれば一気に首位浮上の可能性もあるだけに注目される。

4位 ヒューストン・ロケッツ
(第16-17週6勝0敗、通算36勝20敗、ゲーム差2.0)

1月1日から21勝4敗と破竹の勢いを続け、現在も12連勝を続行中。ディビジョン首位のスパーズまで2ゲーム、ディビジョン首位のレイカーズまでも3ゲームに追い上げた。レイカーズの躍進、スパーズの本領発揮の陰で、着々と上昇を続けるロケッツの存在が侮れなくなった。11日のホームのブレイザーズ戦ではヤオ・ミンが25得点、レイファー・アルストンも17得点、トレイシー・マクグレディも12得点をあげて95-83と勝利。続く13日のホームでのキングス戦は第3Q終わりには18点リードしていたが、第4Q残り24秒に86-87と逆転を許した。だが残り2秒にスティーブ・ノバックがこのゲーム唯一のショットとなる3ポイントを決めて89-87と劇的な勝利をもたらし、8連勝でオールスター・ブレイクに突入。オールスターでは先発に選ばれたヤオが13分17秒間のプレイで6得点、5リバウンドと貢献した。後半最初はオールスターでMVPを受賞したレブロン・ジェイムス擁するキャバリアーズ戦となったが、アルストンが22得点、ヤオも16得点、14リバウンド、ルイス・スコラも15得点をあげて、トリプルダブルの活躍を見せたレブロンのチームを93-85と抑えた。17得点をあげたマクグレディは「我々は堅固なディフェンスをするピストンズのようなチームになりつつある。1人、2人の選手に頼るのではなく、チーム一丸となってプレイしている」と好調の要因を述べた。21日にはボンジ・ウェルズとマイク・ジェイムスを放出し、ボビー・ジャクソンを獲得した。ホーネッツと22日に対戦となった(ウルブズからジェラルド・グリーンも獲得)。チャンドラーに高さで勝るヤオが28得点、14リバウンド、マクグレディも34得点をあげて100-80と大勝。24日のブルズ戦ではデビューしたジャクソンが14得点をあげて110-97の勝利に貢献し、「キングス時代にリック・アデルマンHCの下で5年間プレイしたから、スムーズにシステムに入れた」と語った。今週はウィザーズ、グリズリーズ、ナゲッツ戦と続くだけに、連勝を伸ばせる可能性もある。

5位 メンフィス・グリズリーズ
(第16-17週1勝5敗、通算14勝42敗、ゲーム差24.0)

4位までが2ゲーム差の中で熾烈な戦いを続けるディビジョンにあって、24ゲーム差もつけられて完全に蚊帳の外状態が続く。それでも12日のホームのキングス戦では、ハキム・ウォーリックが24得点、13リバウンド、ルーディ・ゲイも21得点、ファン・カルロス・ナバーロも19得点、マイク・ミラーも17得点、10リバウンドと奮起して107-94と勝利。6連敗を止めるとともに、ガソル放出後0勝4敗だった成績に初の白星を加えた。だが13日のフィラデルフィアのシクサーズ戦では、ウォーリックとゲイが各23得点、カイル・ローリーも15得点、ミラーも13得点をあげて連勝を目指し、最後必死の追い上げを計ったが88-102と敗れた。オールスター明けのシアトルでのソニックス戦でも、ゲイが23得点、ウォーリックも22得点、ナバーロも16得点と健闘を続けたが、101-108と敗退。20日のロサンゼルスでのクリッパーズ戦でもゲイが21得点、ウォーリックも20得点、マイク・コンリーも16得点、ナバーロも14得点をあげたが、前半の12点リードを守りきれず86-100と敗れ、ロード11連敗を喫した。22日のホームでのマーべリックス戦でもゲイの18得点を筆頭に、ウォーリックが15得点、9リバウンド、ローリーも12得点、コンリーも11得点と頑張ったが、それでも不十分となり83-98と敗れた。24日のキャバリアーズのホームでは、第2Q中盤には28点ものリードを奪われ、ウォーリックが21得点、ゲイも19得点、ローリーも13得点をあげて、第4Qには12点差に追い上げたが、89-09と敗れて5連敗を喫した。今週もサンズ、ロケッツ、ジャズ戦と手ごわい相手ばかりとなるが、何とかアップセットを狙いたい。