6日、シャキール・オニールのサンズへのトレードが発表され、翌7日には、記者会見があった。 トレードされるかも…そんな噂が漏れて、わずか1〜2日での電撃トレード。サンズの決断は早かった。
圧倒的に、サンズ不利の声がある。選手としてのピークを越え、来月で36歳になるシャックと、彼の向こう2年に渡る巨額契約も負担しなければならない。 その一方で、選手としてのピークを迎えているショーン・マリオンを放出。オフェンス面でも、ディフェンス面でも、損失が大きいとの指摘は、もっともらしく聞こえる。
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トレード後の記者会見で笑みを浮かべるシャック
Andrew D. Bernstein/NBAE/Getty Images
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ただ、サンズには引き金を引く必要にも迫られていた。 ここ数年、チームは常勝。それはそれでいいが、どうしてもプレイオフでは勝ちきれない。このところ、勝ち慣れたチームには、驕りが目立つようになってきた。
毎年のようにトレードの噂が絶えないマリオンは、シーズン前にトレード志願。やはりシーズン前、ケビン・ガーネットとのトレードの噂があったアマレ・スターダマイヤーも、今季に入って、漠然とした不満を漏らすようになっていた。
これまで、それをまとめてきたのがスティーブ・ナッシュだが、彼としてもお手上げの状態で、彼こそが、トレードでチームの血を入れ換えるしか、今のチームを変える方法はないと考えるようになっていたよう。それを、いち早く察知したのが、指揮をとるマイク・ダントーニHCで、シャック獲得は、フロントの決断というより、現場の強い要望だったとされる。
一方のヒートとしても、2年前の優勝に貢献したシャックのトレードは、難しい決断だったはず。だが、密だったシャックとパット・ライリーHCの間にも、溝が生まれ、修復が不可能な状況に。また、リーグの最下位争いをする中で、シャックがかつてのように強いモチベーションを持ってプレイすることもなくなっていた。
当人同士がそれを口にすることはなかったが、「二人の関係の悪化は明らかだった」と、米スポーツ専門局「ESPN」のNBAコメンテーターのステファン A・スミスは明言している。
サンズとしては、不満分子となったマリオンかスターダマイヤーのどちらかの放出をまずは決断。ただ、スターダマイヤーの価値は、マリオンを上回るとして、マリオンのトレードを優先。ジャズとはアンドレイ・キリレンコとのトレードを話し合ったようだが、最終的には小手先の入れ替えではダメだと方向転換。リスクを承知で、よりチームの雰囲気を変えるであろうシャックを選択した。
「失敗だ」と、批判する声の中には、こんな見方がある。
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新拠点でウェイドと共に巻き返しをしたいマリオン
Barry Gossage/NBAE/Getty Images
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もちろん、肯定的な意見もあって、前出のスミスは、「80年代後半、レイカーズはスピードの衰えたカリーム・アブドゥル・ジャバーを生かす道をちゃんと見つけた。同じことで、シャックをポストで起用することで、十分にサンズのスタイルにもマッチする」と話している。
また、ESPN.comにコラムを寄稿しているスクープ・ジャクソンは、「シャックがサンズのアップテンポなスタイルにマッチしないと決め付けるのは短絡的」と主張し、「彼が、チームの4番手、5番手の選手であることを受け入れれば、サンズのオフェンスにさほど影響はなく、ポストからパスを出すことにかけてはNBAでも屈指のテクニックを持つシャックなら、サンズの新たなオフェンスの可能性を広げる」と、擁護している。
いずれにしても、6日のサンズ対ホーネッツ戦で、アリーナに来ていたシャックがスクリーンに映し出されると、フェニックスの地元ファンは、スタンディングオベーションで彼を迎えた。
一番正気な反応かもしれない。マリオンは優れた選手だが、今後、トラブルの種にもなりかねない。ファンも、シーズン前からの言動には、嫌気が差していた。
そこに、シャックの移籍。力が衰えたとはいえ、ここ1〜2年でタイトルを狙いたいチームにとっては、またとない戦力。
サンズファンの興奮は、必要なものを得たストレートな感情だろう。


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