世界選手権プレビュー
スペイン 〜秘められた実力〜

スペインのアテネでの7位という結果に騙されてはならない。2004年アテネ五輪の予選ラウンドを5戦無敗で突破し、メダル獲得に向け順調であった。しかし大会のフォーマットにより準々決勝でアメリカとあたることになってしまった。結果スペインはアメリカに破れ、7位以上は望めなくなってしまった。しかし言うまでもなくこの結果に満足のいく者などおらず、勝ちに飢えたスペインが日本に上陸するのである。

戦力分析

 
 
至宝、ガソルを中心にスペインの国際的地位の確立を目指す。Bグループでのドイツのノビツキーとの対戦も必見。
Joe Murphy/NBAE/Getty Images
手短に言うと、パウ ガソルは国際ルール下では、中でも最も効果的な選手の1人である。

彼は国際ルールを味方に付ける手段を知っており、そして最も重要な事は、それを効果的に利用する手段を知っているのである。例えばリムにボールが触れているときのボールタッチなどについてである。それ以上にペイント内でのチェックが少ないことから、ドリブルしやすくなり、ガソルの幅、俊敏性、そしてステップワークが最大限発揮される。

アテネでは、ガソルは22.4得点、7.3リバウンド、1.86ブロックそして.614のフィールドゴール率を記録した。昨秋の2003年欧州選手権では25.7得点、7.5リバウンド、1.7ブロックそして.647のフィールドゴール率を記録し、スペインを2位に導いている。

長くからのガソルとの代表のチームメイトであるファン カルロス ナバーロは様々なジュニアナショナルチームで育ち、前所属のF.C.バルセロナはスペインで2番目の強豪である。

2002年にウィザーズからドラフト指名を受けたことがあるナバーロであるが、彼は中でも最も優れたシューターの一人として知られている。彼は司令塔というよりは点をとるガードではあるが、一緒にコートデュオを組むホセ カルデロンを援護することはできる。

昨シーズン、FAでトロント ラプターズと契約したカルデロンは、自身のルーキーシーズンを平均9.3アシスト(リーグ8位)、そして全体平均5.5点、4.5アシストを記録した。

このデュオは、プレスに耐え、試合終盤のポゼッション維持といったガードとしての働きをスペインにもたらしている。これらは国際試合で勝つために重要な要素である。

アメリカを除けば、スペイン代表チームは世界でも屈指のバックコート陣を擁しており、それはスターターを務めるベテラン陣の存在だけでなく、ルディ フェルナンデスとセルジオ ロドリゲスといった控えを擁しているからである。

ロドリゲスはその奇想天外なパスから、スペインのジェイソン ウィリアムスと呼ばれている。彼は2006年のドラフトでフィニックス サンズに1巡目で指名され、若いタレントを求めていたポートランド トレイルブレイザーズにトレードされた。この20歳の若者はアデコ エストュディアンテ マドリッドで9.1点、2.4リバウンド、5.0アシスト、そして出場時間23.3分を記録した。

スペインはフェリペ レジェス、カルロス ヒメネス、そしてホルヘ ガルバホサといったベテラントリオの豊富なフォワード陣も擁している。

ガルバホサは平均得点13.3点のチーム2位の成績でアテネを終えた。最近、11シーズンのヨーロッパでのプロ生活に別れを告げ、トロント ラプターズと契約した。彼はスペインのウニカハ マラガで14.9得点、6.9リバウンドを記録し、スペイン国王杯のMVPに2年連続で輝いた。

レジェスはそれほど身長があるわけではないが、物怖じしない果敢な飛込みによる優れたリバウンダーである。206cmの身長にして、平均26分間の出場時間で9.7点、7.5リバウンドをレアル マドリッドで記録した。

スモール フォワードのヒメネスもまた、スペインには欠かせない選手である。彼は1試合平均10.4点、7.5リバウンド、1.4スティールを記録しており、アデコ エストゥディアンデス マドリッドではロドリゲスとライバル関係にある。

2005年にオーランド マジックにドラフトされたセンターのファン バスケスは背中の故障のため今大会は欠場となっている。彼の穴は、F.C.バルセロナの7フッターで、パウ ガソルの弟のマーク ガソルが埋めることとなる。

総括

スペインはパウ ガソルのようなNBAオールスター選手もいれば、他にも有能なタレントは十分に揃っている。それに加え、6-1という結果にもかかわらず、7位に留まったアテネを終え、チームは皆何か空虚感を感じているのは確かである。これら全て要素がスペインを大会の中でも最も危険なチームの1つにしている。

NBA的視点

予選ラウンドでの最大のライバルは、昨シーズン、ダラス マーベリックスをファイナルへと導いたダーク ノビツキー率いるドイツになるであろう。ガソルとノビツキーのマッチアップは避けがたく、それはまたプレイオフファーストラウンドのマブスとグリズリーズの再演でもある。お互い手の内を知り尽くした間柄ではあるが、NBAでは1勝を挙げることもなく敗れ去ったガソルの反撃にも期待したい。

2006年FIBAバスケットボール世界選手権の模様は、全試合SkyPerfecTVで放送される。