ビデオを見る
その他のグローバル リーダー オブ ザ ゲーム

A Center of Hope, Optimism and Opportunity
一个充满希望、乐观和机遇的中心
Ein Zentrum voll von Hoffnung, Optimismus und Möglichkeiten
Un centro de esperanza, optimismo y oportunidad
一個充滿希望、樂觀和機會的中心
Um centro de esperança, otimismo e oportunidade
希望、期待、機会を与えるセンター
Ramener l’espoir et l’optimisme, donner sa chance à tous
Untitled Document

コートの内外で子供たちに成功の機会を与えるため、デンバー・ナゲッツがネネの故郷、ブラジルにユースセンターを設立。

希望、期待、機会を与えるセンター

ジョン・ハレアス
Fernando Medina
NBAE/Getty Images

ネネは忘れていない。少年時代を過ごしたブラジルのサンカルロスが、将来の NBAドラフト選手を生み出す環境としては理想からほど遠いものだったことを。ピカピカのハードウッドフロアにガラスのバックボード、最新の設備が整った空調完備の体育館なんて、 1800年代半ばの「コーヒー黄金時代」に拓かれたこの地域では到底望めなかった。アスファルト舗装や屋外バスケットゴールなんてどこにもなかった。空き地に停められた車の両端に、間に合わせのバスケットをひとつずつ置いてプレーするのがバスケットボールだったというネネには、従来の NBAスターダムへの道なんてものは存在しなかった。サッカーが主流のこの国でバスケットをするには、臨機応変の才能が不可欠だった。

理想とかけ離れた状況は、数多くの課題を生んだ。それに打ち勝つことができたのは、若いメイビナー・ “ ネネ ” ・ヒラリオにゲームのポイントを詳しく手ほどきしたブラジル人コーチ、ニヴァルド・メネゲリーのような人たちの巧みな教えのおかげだった。解決策がいつもあるわけではなかったが、溢れんばかりの激励に支えられてきた。

「俺は周りの大きな支援を受けて育った」と、ネネは語る。「俺の胃袋と靴のサイズが急激にでかくなって、家族内では対応できない時もあったからね。」

急激に大きくなったのは、彼のゲームも同じだった。 210cmのフォワード /センターは、 2002年の NBAドラフトで全体 7位に選ばれるという快挙を成し遂げた。そして、少年時代の経験や寛大な他人から教訓を得た、今年 3年目のプレーヤーは、その恩を 10倍にして返そうと心に決めている。

「俺は子供の頃から周りに支えられてきたし、今でも違う形で支えてもらっている。だから俺も同じように、子供たちが才能を発揮する場を提供したいんだ。少しでも助けになりたいと思っているよ。アスリートはみんな、恩返しをする義務がある。たっぷり報酬をもらっているんだから、自分たちのルーツを全力でサポートすべきだと思うよ。」

子供の頃には夢でしかなかったバスケット人生を現実のものにしたネネ。彼はゲームを通して、故郷の人々に、コートの内外を問わず、より高く飛躍するための勇気を与えている。この 3年目の NBAプレーヤーが舵を取り、サンカルロスにコミュニティセンターが設立される。センターは、 2006年の秋に開設予定だ。

Elsa/NBAE/Getty Images

「第 1段階は完了した。これは大体、書類の提出とか退屈な作業ばかりだったけどね」と、ネネは語る。「第 2段階は現場の基礎を作ることで、センターの初期設計とともに今年始まる予定だ。プロジェクトの完成時期は、資金次第だけど、大部分は後 1年半でできあがるんじゃないかな。ブラジルでは、この手のプロジェクトは結構時間がかかるんだ。」

ネネによると、センターは 3つのエリアに分けられる。ひとつは、屋外コート、カフェテリア、ミニシアター、バンケットホールを備えたコミュニティビレッジ。もうひとつは、サッカー場。残りのひとつは、多目的コート、トレーニング施設、寮、教室を備えたトレーニングセンターだ。

ネネの気前のよさは、ユースセンターだけにはとどまらない。ブラジルには高校バスケットが存在しないため、ネネは独自のリーグ、「ネネカップ」を創設する予定だ。このリーグは、 2005年の秋にチップオフする。

「北米の高校スポーツ界の内部基盤は素晴らしい」と、ネネは言う。「こっちでは、いつもそこにあって当たり前のように思われているこのコンセプトを、ブラジルでも広めたいんだ。今のブラジルのスポーツ基盤は、基本的にスポーツクラブで成り立っている。高校スポーツ界は存在するけれど、かなり発達が遅れているんだ。これがうまく行けば、子供たちが単にスポーツをするだけじゃなく、学校に通って勉強をしながらスポーツも楽しむ、そういうことができるようになると思うんだ。

ブラジル代表チームのスターは、プレーする場所を見つけるのに苦労した少年時代を忘れていない。彼はまた、母国ブラジルで NBAの人気が上昇し続けることを望んでいる。

「俺たちが NBAに入ってから、 NBAとバスケットの人気はうなぎのぼりさ。」そう語るネネを含め、 NBAで活躍する現役ブラジル人プレーヤーは 4人だ。「それでも、才能を育て、人気を高めるためには、ブラジルのスポーツ界にはやるべきことが山ほどある。バスケットがブラジルで盛んになるためには、ブラジル代表チームも国際舞台でもっと活躍しなければいけないしね。」

ネネが慈善活動を行い、機会を提供したおかげで、ブラジルでのバスケットボールの未来は、かつてないほど明るくなった。そればかりか、サンカルロスでプレーの場を見つけることも、これからはずっと簡単になるだろう。